TECHNOLOGY
eVTOLより遠くへ、ヘリコプターよりも早く。
ジェット機よりも便利に。
KEY TECHNOLOGY
-
- 垂直離着陸Vertical take off and landing
- 01.
SLTの機体は垂直に離着陸が可能です。都市部や離島など従来の航空機が使用できない場所や利用しにくい場所でも柔軟な運用が可能です。
-
- エンジン駆動Engine Drived
- 02.
SLTの機体はエンジンを使うことで十分な飛行時間を確保し、長距離飛行を可能にします。電動機で飛べない距離を飛ぶことにより、空飛ぶクルマの活躍の場面を広げます。
-
- チルトウイングTilt Wing
- 03.
翼とプロペラの角度を自由に調整できるチルトウイング機構を採用。離着陸時には上向きの推力により垂直離着陸を実現し、巡航時には翼の揚力を使うことで効率的な水平飛行が可能です。
-
- 高速長距離巡航HLRC:High speed Long Range Cruise
- 04.
SLTの機体は時速650kmで飛行可能です。これにより移動時間の短縮、移動の快適性の向上、輸送効率向上による物流課題解決など、ビジネスから観光まで多様なニーズに応えることができます。
-
- 自動運転Autonomous Flight
- 05.
最先端の自動運転技術により、安全かつ正確なフライトを可能にし、次世代の移動体験を提供します。
-
- 可変ツイストプロペラAdjustable Blade Twist Propeller
- 06.
プロペラのねじりを調整可能にすることにより、低速から高速まで飛行効率を最大化します。
-
- 与圧胴体Pressured Cabin
- 07.
与圧胴体により、高高度飛行時でも乗客に安全で快適な空間を提供します。
山越え飛行も可能となり、運航ルートの自由度が高まります。
-
- ローエミッションLow Emission
- 08.
SAF対応やハイブリッド技術など、環境に配慮した設計で、持続可能な航空輸送を目指しています。
SPEC


STORY
-
- QTW試験機からSLTの機体開発はスタートしました。
当初より長距離・高速移動を実現する機体の開発を目指していました。
前後にチルトウィングを備えた機体は、ホバリング性能に優れる一方、システムが複雑になります。この構造では、前後の大型翼が傾き、メインプロペラが4基になるため部品点数が増加します。さらに、長距離飛行を目指すエンジン駆動を採用しており、エンジン停止時でもプロペラを動かすためのHに配置されたシャフトや、前後のギアボックスなど複雑な構造が必要となり、製造コストが高くなります。
また、飛行中に前のプロペラから発せられた空気を後ろのプロペラが吸い込むことで騒音や振動が発生し、乗り心地を損なうことがわかりました。
機体の製造コスト、乗り心地からもこのアイデアは採用となりませんでした。
-
- QTWからリフトアンドクルーズ試験機へコンセプトを切り替えます。
上向きのプロペラ(リフト用)と前向きのプロペラ(クルーズ用)を別々に搭載する構造を持ちます。
コンパウンドヘリコプターに近い設計となっており、時速350kmまでの速度が見込めましたが、かねてより目指していた長距離・高速移動を実現するにはさらなる技術革新が必要であり、実現の難しさからリフトアンドクルーズの採用とはなりませんでした。
-
- 空飛ぶクルマの設計は大きく3つに分類されます。1つ目は「マルチコプター」、2つ目が「リフトアンドクルーズ」、3つ目が「ベクタードスラスト」です。
この中で、長距離・高速移動の可能性があるのは「リフトアンドクルーズ」と「ベクタードスラスト」です。最初に取り組んだのはクワッドチルトのベクタードスラスト機でしたが、システムの複雑さやコストの問題から適切ではないと判断しました。次にリフトアンドクルーズ機の研究に進みましたが、速度の問題からこちらも断念。より理想的な性能を達成できる機体を目指しトライアンドエラーを繰り返す中で、最適な形が「一枚羽のチルトウイング」であることがはっきりとしてきました。この設計は機体の構造がシンプルでありながら、求める性能を十分に達成できます。
現在開発を進めている「一枚羽のチルトウイング」の機体では目標であった時速650km、航続距離1,400kmを達成できる見通しが立っています。
-
- 需要が高まりつつある長距離飛行の課題に対し、当社の開発するチルトウイング機構の製造技術と姿勢制御プログラムの技術供与を開始しました。
ドローンメーカー等が既に持っているエンジン式産業用ヘリの機体などをベースに組み合わせることで、時間とコストを削減しながら、長距離飛行というニーズに応えられる、競争力の高いチルトウイング機のラインを獲得できます。
-
- 最終的にパイロット1名と乗客4~6名を載せられる機体のロールアウトを目指し、まずは1人~2人といった少人数が乗ることのできる機体を造り、量産機の設計と型式証明取得に向けたデータを収集します。